Vol.02

 私は学者ではないし、経済について深い認識を持っている訳でもないが、どうやら日本経済は米国型資本主義社会の様である。

 会社に出資している株主の為に、能力ある人間が働き、株主に利益をもたらす。株主に対して利益をもたらした経営者や社員には十分な報酬が約束される。

 リンカーンは確かこう言った筈だ。「人民の人民による人民のための政治」そして多くの支持を得て大統領になり、表向き米国の人種差別はなくなった。

政治と経済は別のものだと言う人も多いし、言葉が違う以上確かに別なものなのだろうが、誰の為の政治であり経済なのかについては評論家や学者は語らない。

評論家や学者は、政治・経済の仕組や機能については詳しいし、流石によく勉強している。でも学者がいくら勉強して評論家がどのように語っても、一向にこの世が良い方向へゆかないのはなぜだ。

 それは、「人民の人民による人民のための政治」ではなく、「資本者の資本者による資本者のための政治」だからである。ここを隠しているから、どんなに立派なことを語っても虚言にしか聞こえないし、米国は今後も良い方向に行くとは思えない、しかし日本は少し違うのではないかと淡い希望を持っている。

米国は母国(?)欧州を見習い、アジアの植民地化を狙っていた。アフリカ、東南アジアは既に欧州によって植民地(現地人を銃で制圧し、無償で働かせて、資源を根こそぎ奪う。)となっていたので、人間を輸入した。奴隷である。綿花生産の労働力として多くの黒人がアフリカから売買されて連れてこられた。

誰の為に?主に米国南部の農園主の為にである。ほんの百年前までは、米国は己の利益の為に黒人を奴隷にした。今は己が資本者(株主)に代り、奴隷(黒人)が米国民(世界各国からの移民)に変っただけだ。
略奪民族の基本姿勢は何ら変ってはいない。うまく目くらましにあっているに過ぎない。その目くらましの最大のものはアメリカンドリーム(大金持ちになることを国が許している)であるが、これは日本では許されていない。最も米国は国土そのものを原住民のインディアから銃で奪い取っている世界最悪の国家だ。

 日本で株価が上がったの下がったのと一喜一憂し、株価は毎日、新聞やニュースで報道され、その動向について解説まである。

「株価の動きを見ていると世の中の動きが分かる」とほざく者も多くいるが、それがどうした。分かったからといって世の中が良くなるのか?そうではないだろう。己の欲の為に分かりたいだけであろう、景気が良くなることが世の中が良くなったことと同じではない。景気が良くなることは、景気の恩恵を受けた者の生活が楽になる程度で、世の中の仕組や機能が改善される訳ではないから、世の中が良くなることではない。経済的に苦しい状況が少し楽になったから、世の中が良くなったと錯覚するだけだ。

 上場企業といわれる企業は、市場(社会全体)から必要な企業資金を(銀行融資に頼らなくて)集めることが可能になることが謳い文句らしい。

市場とは、投資家と呼ばれる連中を含め、一般市民もいれば、業としている人達が株を売買する場所で、勿論銀行、各種保険会社、一般の企業も含まれる。この上場会社と投資家の間には、何ら信頼関係は無い。購入した株価が下がらなければ良いのだ。“問題なのは、お互い損をしたくない、損をさせてはならない”の、唯の損得勘定だけで成り立っていることだ。

 本来企業には企業理念というものがあり、どの企業にも立派な企業理念を掲げていて、どれを見ても、中には次の様な事が必ず謳い込まれている。「社会に貢献、奉仕、役立つ、顧客を裏切らない・・・」等の意味合いの言葉であるが、この企業理念は殆ど創業者が作ったもので、創業者は実践していた。しかし、今は形骸化して継承されているに過ぎないと思っている。
なぜなら、現在の企業にとって最大の顧客は“株主”であり、企業を運営しているのは“雇われ経営者”で、相互関係は“損得”だからである。創業者は決してそう思うことはなく、本気で掲げた経営理念を全うしていた筈である。

 この弊害を除く方法はある。企業の株はその企業を経営する者、社員、協力会社等関連企業に関るもの以外は持ってはならない事にすればいいだけのことだ。

企業理念は貫くことが出来るし、総会屋は出てくる余地も無いので株主総会対策も必要なくなる。社員も関連企業も誇りと自信が持て、経営に参加している意識も芽生えてきて、本気で会社を良くしよう…これが社会を良くする事に繋がる…との気持ちも持てる。

どこか知らないところで社長や役員が決まっていることも無くなるし、天下りを受け入れる事も無くなるだろう。今こそ企業は“損得”の関係から“信頼と誇り”の関係へと修復を計らねばならないと思っている。

日本では一流企業として竹中工務店が唯一社員株で運営できている会社と聞いている。運営には大変なことは多くあろうと思われるが、見事の一言に尽きる。


この世を正す解決策 その2

  ※ すべての企業の株主はその役員、社員、関連企業に関る者以外、なってはならない!